5月14日水曜に、現在大阪市立美術館で開催中の「国宝展」へ行ってきました。

写真撮影したのは正午を少し回ったところなので、行列は解消されていましたが、到着した時にはここにずらぁっと人が並んでました。
最初は、「えーこんなに並ぶの?」と勘違いしましたが、行列の正体はここで当日券を購入する方の列でした。開催前に購入済みの前売り券ならびにネットやコンビニで当日券購入済みであれば、列に並ばずとも中に入ることが出来ます。
(※注 土日は例外。平日のみ)
しかし…。入場後は、これでもかというくらい混雑していますのでご覚悟を。
中で3会場に展示が分かれています。特に第1会場はすごい混雑。誰かが誰かとぶつかり、あちらこちらで「すいません」「ごめんなさい」という言葉が聞こえてきます。
あまりの人だかりで、近づくことすら出来ない展示物もあります。
私の場合、巻物書物系を観るのはカットしました。
この目でしっかりと形を鑑賞することのできる展示物に的を絞りました。
例外的には伊藤若冲の群鶏図・皇居三の丸尚蔵館収蔵品(5/18日で展示終了)と平安時代12世紀の孔雀明王画・東京国立博物館蔵は感嘆物(5/18日で展示終了)でした。
野々村仁清の雉香炉・石川県立美術館蔵(通期展示) 縄文時代中期の火焔型土器・十日市博物館保管(通期展示)など、教科書でしか見たことのないようなお宝がどっちを向いても並んでいますから、それはそれは豪華な特別展ですよね。
当然ですが、写真撮影禁止です。
ただ一つの例外が、この「薬師寺 東塔」のてっぺんについてた「水煙」です。

8世紀ごろの作品。水煙に舞う笛吹く飛天の精巧な美しさ。

こちらも通期展示なので、今からでも間に合います。さて、私のお目当てはというと、5/13日から5/25日まで展示されている、奈良 唐招提寺の「鑑真和上座像」。日本最古の肖像彫刻(8世紀)で、通常は6月はじめの「御影堂特別公開期間」にのみ公開されている「鑑真和上座像」が、ここ大阪でお会い出来るということで、最初からこの公開期間に合わせるつもりで楽しみにしていました。薬師寺の水煙・聖観世音菩薩の展示室を出て、いよいよ「鑑真和上座像」の展示されている場所へと進みます。と、人と人の間に「鑑真和上」のお顔が見えました。こっちを向いて座っておられます。まるで生きているような生々しいお姿に吸い寄せられるように近づくと、「やっと来たね」と、静かに語りかけてきます。他の展示物と一線を画したオーラ。なんという尊いお姿なのだろうと心が熱くなり、うっすらと涙目になってしまいました。こういう展示の良いところは、通常はゆっくり観ることの出来ない像のふんわりとした衣や忠実に再現された首の後ろの皺やふくらみにいたる細部まで観察出来るところです。「鑑真さん」の周りをぐるぐるぐるぐる回って、何度も何度も観察しました。もうこれは「像」ではなく「魂の入った人」にしか見えない。そう思いました。最後にもう一度「鑑真さん」のお顔を拝もうと像の正面に回ったところ…。心に「不屈」という二文字が浮かびました。この座像から学んだのは「不屈の心」です。「鑑真さん」の心から私にテレポートしてくださった「不屈の心」を忘れないでこの先の人生を生きていこうと思いました。
心の中で「鑑真さんありがとう」とお礼をのべて、会場を後にしました。

不屈の鑑真さんを拝んだ帰り道、「がーこ」思わずこの歌をくちずさんでしまったのよ。
「男の俺が選んだ道だ たとえ茨の道だとて 決して決して決して 泣いたりはしないさ 負けてたまるか ぐっと 睨むこの目に血がたぎる」
北島三郎さんの「炎の男」↓です
www.youtube.com
西暦742年から12年もの期間に5回もの日本への渡航を試みて失敗。ついには視力を失ってしまったというのに、753年6回目の試みでついに日本の地へ。その不屈の精神は炎の男の歌詞そのものだよなぁと感じたのであります。国宝って、人生に新風を吹き込む力があるよな…。本当、いいものを観させてもらったな。
鑑真さんのお姿は↓こちらの唐招提寺のページにあります。
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